2008/06/27

FXの投資戦略・フィルター

FXに限らず相場においては、エントリーするタイミングがとても大切ですが、その勝率や収益性を高めるためにフィルターを欠かすことはできません。

フィルターとは、エントリー履歴の中から失敗したケースを洗い出し、それらのケースを以後の取引において上手に取り除くことを目的に定めたルールです。例えば、とあるオシレーターが示しているトレンドに逆らってエントリーした場合の取引に損失が集中しているようであれば、そのトレンドに逆らう形ではエントリーしないといったような枷がフィルターとして機能します。

フィルターの作り方は様々です。MACDやRSIといったオシレーターで相場の地合いを判断する方法、出来高やボラティリティーによって建玉を制限する方法などを一般的に用いますが、エントリーの仕方も様々であるため、個々のケースに応じた地道な検証作業が必要不可欠です。また、効果的なフィルターを見つける一番の近道は、磨かれた相場観に基づいた上で吟味することにあると思います。

取引回数を極端に減らす形でフィルターを作っていくと、時に素晴らしいパフォーマンスを叩き出すことがあります。しかし、これは単に不都合な取引を極端に取り除いただけに過ぎず、カーブフィッティングという過剰最適化に陥っている可能性があります。過去のデータに基づいた期待値が、未来の成果を保証してくれるわけではありませんので、あくまでも相場観に基づいたフィルターにとどめることが肝要です。

システムトレードでは様々なフィルターをわずかな労力で稼働させることが可能です。しかし、ソフトはあっても内容が難解であったり日本語未対応であったり、今現在、国内ではAPIサーバにつなげて自動売買システムを運用できるような環境を提供する業者もわずかしかありません。海外ではモデル系ファンドがシステムトレードを駆使しているようですが、日本ではまだまだ敷居が高いのが現状です。