2008/01/27

世界同時株安

先週の外国為替市場は激動の週でした。ドル円は約3円の値幅を行ったり来たりで、延べにすると30円ぐらいは動いたでしょうか。これだけ日々のニュースに応じて目まぐるしく変わっていく様相に、相場の恐ろしさを目の当たりにした気分です。

アメリカ休場の週初めに始まった世界同時株安を受け、その翌日にはFRBがFF金利0.75%緊急利下げ。このサプライズの発端は株価もそうなのでしょうが、モノライン(金融専門保証会社)の格付け引き下げも大きな要因だったのでしょう。中央銀行が負の連鎖に敏感に反応したように映りました。このような時、世界の資本が集まる覇権国家アメリカの対応は迅速です(遅かったという見方もありますが)。景気対策についても戻し減税対策が矢継ぎ早に放たれました。何と言いましょうか、わが国の保身主義的で親の脛だけ齧って生きているようなエリートたちに比べれば、行動力も理解度も責任感も雲泥の差であることは明白なので、傍から見ていてとても羨ましいです。そしてモノライン救済策が始まったやらうまくまとまらないやらの憶測があって、この世界同時株安はフランスのソシエテ・ジェネラル銀行トレーダーの不正取引による手じまいがきっかけではないかということもあり、週末にはどうにか落ち着きを取り戻したというところでしょうか。

しかし来週にはブッシュ大統領の一般教書演説やFOMC政策金利発表(どのぐらい下げてくるのか?)などが控えており、まだまだ予断を許さないという状況です。ディーラーのブログなどを読んでいると、プロも損するような危険極まりない相場だということなので、ビギナーが出る幕ではないようです。