ロンドン、パリ、ロサンゼルスと問題が相次いでいる聖火リレーですが、元になった人権問題を引き起こした当事者である中国政府はというと、外部には中国製餃子中毒事件の時と同じように開き直り、内部には情報をシャットアウトしてひた隠し、その後はダライ・ラマ14世が主導し西洋諸国もそれを認め非難しているかのごとく明らかに歪曲して伝え、妨害を受けた車椅子の聖火ランナーの美談のみを取り上げてチベット側のイメージダウンを図るなど、国家権力を武器にやりたい放題です。その一方で、中国人民銀行は人民元を本日1ドル6元台に設定しました。ワシントンG7を前に人民元を大台まで切り上げ、人民元は安すぎるという非難をかわしつつ、リセッションが確実視されているアメリカに資本を巧みに振る舞い、外国為替市場をまるっきり無視しながら資本力を武器にやはりやりたい放題です。どちらも眉をひそめたくなるような手口ですが、実は東洋人が差別的に扱われている世界の現状を考えると、日本円もその狡猾さを多少は見習うべきなのかもしれません。