以下のYouTube動画で紹介するB・N・Fさんのような個人投資家に限らず、酒田五法の本間宗久や一目均衡表の一目山人といったマーケットに精通していた先人達に対しても相応の敬意を払うようになっていかなければ、悪徳官僚や世襲政治家に代表されるような既得権益を握りしめてはなさない輩による低いレベルの投資行動がいつまでもまかり通り、先人の努力によって蓄えられてきた資本や技術が特権階級を保全する目的だけに掠め取られてしまうばかりです。
元々、相場師と呼ばれる人たちは明治時代の頃から虚業(本来であれば国益に結びつかない商いの意)と軽んじられてきた歴史があります。しかし、現代では福沢諭吉が定義した実業と虚業の真意を知る人は少なくなりました。資本主義の恩恵を存分に享受している人たちが、リスクを負いながら多額の税金を納めている個人投資家を軽視する様は、残念ながら経済観念が未熟であることの証左だと言えます。(起業家でさえ一度失敗するとなかなか起き上がることを許さない閉鎖的な社会ですから、デイトレーダーで差別しているわけではないのかもしれませんが)
B・N・F氏から学ぶべきところを挙げるとするならば、何よりもその謙虚な姿勢ではないでしょうか。リスクを取らずに済ませるマスコミなどが尊大に振る舞う一方、リスクを取っている彼のような人物が卑屈に振る舞わざるをえない社会は、本当に歪んでいると思います。彼のような特殊な才能を蔑視するような風潮の中には、あわよくばそういったマネーを効率的に循環させて社会の活力に繋げていこうといった未来的志向は何一つありません。才能は尊重されるべきだと思います。